劇場にて〜リアリズムの宿

やっぱり良いです〜山下敦弘監督。さすが日本のアキ・カウリスマキ（？）、『ばかのハコ船』でのクスクス笑いが今回も健在でした。私の場合クスクスというより鼻から抜ける感じ（「ん」と「ふ」の間みたいな「ヒュー」って感じ（笑）だったのですが。本作はつげ義春さんの原作ということで（未読です）さらに奇妙な、独特な雰囲気に溢れた作品に仕上がっていた。
鳥取のひなびた温泉街で予期せぬ旅をすることになった二人。誘いをかけた共通の友人が来ないことから、顔見知り程度でしかない二人は何もない田舎町でなんとも気まずい旅をするはめになるのです。
全編に漂うゆるい感覚、とぼけた間がとても心地よい。山本浩司さん今回もいい味出してました、なんせいきなり『異邦人』歌いだしちゃったりするですもん（笑。もう一人、でてくる女の子もかわいかったです。
あの旅の無意味さ、いいなぁー。ずっとあの世界に浸っていたかったよ。エンドロールが流れてきた時ちょっとさみしかった（笑。私的に比べると前作『ばかのハコ船』のが好きだけどこっちもなかなか、良いです。『どんてん生活』も早く借りて観なきゃいかんね。
ちなみに山下監督の次回作は『くりぃむレモン』の実写化、とのことですが・・・これってエロアニメみたいなもの？どんなんだろ、今から楽しみです。いつ観れるのかなー。