うつらうつら。


スープ・オペラ

スープ・オペラ


結論から言うと、面白かった。阿川佐和子って壇ふみとつるんでるイメージばかりあって、今まであまり興味なかったんだけど。初めて小説読みました。こんなの書くんだーあの人。
手にとってみた時思ったよりぶ厚くて、この手のストーリーにしては長すぎるんじゃないかなと、途中で飽きるんじゃないかと思ったけど、読んでみたら面白くてすいすい。展開も好きだしひとりひとりのキャラクターも好き。それぞれ事情を抱えていても一日の終わりに帰ってくる家があって、気持ちのこもった料理を皆で囲んで。食べることって生きることだとつくづく思う。楽しそうなこの人たちが家族でも昔からの知り合いでもないって言うのがいい(一部、疑惑はありますが)。
鶏ガラスープごはん、今度作ってみようと心に決める。絶対に美味しいはず。

人間と人間の出会いというものは、そこに恋愛感情とか特別の感情が不随しない場合でも、あるいは関わった期間がどれほど長くても短くても、それには関係なく、人生にとってかけがえのないものになる場合があるということです。


ニート

ニート


芥川賞受賞作「沖で待つ」が出るのを待っている間にこっちの短編集を読んでみる。
ニートって言葉が好きじゃなくて(自分のまわりにいない種族なのでどうもリアルに想像できないせいもあるかな)それがタイトルの小説ってなんだかなーって避けていたんだけども。ニートだから良い、悪いという話では全然なくて、題材になった人がたまたまニートだった、という描き方。
表題作「ニート」とその続き「2+1」は読み終えてもう一度繰り返し読んだ。
あと、スカトロの話「愛なんかいらねー」はえぐいって聞いてたけどたいしたことなくて、イマイチだった。