ホテル・ルワンダ @みなみ会館


土曜日、彼と観に行った。


1994年、ルワンダで実際に起きた大量虐殺事件をテーマにした作品。昨年度アカデミー賞では3部門でノミネートされ多大な注目を集めるも、日本からはかけ離れたアフリカの一国であるルワンダの、しかも政治的な作品は観客動員が見込めないという理由、またアカデミー賞ノミネートで映画の付加価値が上がり国内配給会社による買い手がつかないという理由からお蔵入りの状況にあった。公開を望む映画ファンの署名活動など数々の活動により、国内上映が決定した映画です。


参考
『ホテル・ルワンダ』日本公開を応援する会
映画「ホテル・ルワンダ」公式サイト


正義とは何か。勇気とは何か。愛とは何か。いろいろな事を考えさせられる映画。
地図で正確に指し示せないルワンダという国で12年前に実際に起こったこと。でもこれは遠い国の悲惨な話ではない。私達一人一人が他者(自分以外の人間)と共存して生きていく上で切り離せないこと、尊厳とは何か。それを知ることは自分を知るということ。
映画評論家の町山智浩さんがはてなで書かれている日記で「人は誰でも他者を差別し迫害する種を秘めていて、だからこそ各自がそれを自覚し、ポール(映画の主人公)のような行動をとれる人間にならなければならない」というような事を書かれている。私達は無自覚に虐殺者になれるのだ。この映画は他人事の、悲惨な事件の映画ではない。
この映画が晴れて日本で公開されたことが嬉しい。少しでも多くの人にこの映画を観てほしい。