瀬尾まいこ 『天国はまだ遠く』


この人の本は初めて読んだけど大好きになった。若手の女性作家って今すごく流行ってるようで「どうせみんな似たり寄ったりの自分探し恋愛ものでしょ」と初めて読む時はどうしても少し思ってしまうんだけど。
ある程度の自由を謳歌しながら、仕事や恋愛に悩み、時にはストレスでがんじがらめになりながら自分探しを続ける現代人(小説とは直接関係ないです)。自分の性格を自分で決めてしまってる事って多々あると思うけど(私は気が弱い方だ、とかわがままな方だ、とか)そういうのって実は全然的外れで、思い込みが占めているんじゃないか。限られた世界の中での自分の役回り=自分の本当の姿、とは違う。でもがんじがらめになってそれに気付かない、愚かなことに。
とてもやさしい気持ちになれる文章を書く人だな、と感じた。

天国はまだ遠く

天国はまだ遠く