イントゥ・ザ・ワイルド@TOHOシネマズ二条


いわゆる「自分探しの旅」という表現が大嫌いでそういうのを恥じもせず言ったりやったりしているのをみると私は反吐が出るのだけど、でもこの映画には非常に感銘を受けた。ただただ素晴らしい、と思った。何故なのかはちょっと自分でもよくわからない、映像としてそれを見たからなのか、今そこのところを考えているところ。
とにかく今年観た映画では今のところナンバーワン。あらためてショーンペンは凄い、インディアン・ランナークロッシング・ガードも良い映画だったけどここにきて出た最高傑作という感じ。手の加えられていない自然はどこまでも美しく、とにかく無駄なシーンがない。映画として観ると、主人公クリスを駆り立てた発端が親との関係というトラウマなのが気に入らないけど、そこは実話だからしょうがない。原因は置いといてクリスのなんというか、生に対する真摯さに打たれた。若さゆえの愚かしさ、繊細さを目の当たりにして言葉が出なかったし、観て一週間経った今でも感動は続いている。とりあえずジョン・クラカワー「荒野へ」を読もうと思う。