白いカラス 


アンソニー・ホプキンスニコール・キッドマンゲイリー・シニーズエド・ハリスという、えらく豪華なキャストなわりに割とマイナー上映だったので、かえって良さそうな小品じゃないだろうかと期待していた・・・が期待はずれに終わった。
私的にはひどい映画でした。こんなひどいのなかなかないかも。アンソニー・ホプキンスは肌の色の白い黒人で、自分が黒人だということを隠して生きてきた男。それを「白いカラス」と掛けていて、絶対良い作品だろうと思って行ったのになー。残念。
人種差別に恋愛に友情に。あれやこれや持ってきすぎて全然まとまりがない。いろんなテーマ出してる割にはどれも中途半端で。恋愛にしても、友情にしても。ゲイリー・シニーズエド・ハリス、それにニコール・キッドマンさえも余計なキャストに見えた。いっそ人種差別について、彼の生き方(人を欺き、親を捨ててまで黒人であることを拒んだ)について掘り下げた方が面白い作品になったのでは。度々入る回想シーンがやたら長いし、ホプキンスの青年時代の役の人、全然ホプキンスに似てないし・・・(ホクロの位置だけ一緒でした)。ニコールはもちろん綺麗でしたが、この作品では意味がないような気がした。彼女がカラスに語りかけるシーンもやたら興覚め。全く感情移入さえ出来ない映画だったな。

ゲイリー・シニーズを久々にお見かけしたら『二十日鼠と人間』が観たくなった!ジョン・マルコヴィッチシニーズ。私の中の不朽の名作。DVD欲しいよ。