最近読んだ本。

強運の持ち主

瀬尾さんの本はいつ読んでもあたたかい気持ちになれるっていう安心感がある。そのことに私自身が少し慣れてしまったのか、本作はわりとささっと読み終えてしまった。「卵の緒」や「天国はまだ遠く」を読んだときみたいにじんわりした感動が長続きしなかったような。もちろんいいお話ではあるんだけど。

  • 49. 僕らの事情。/デイヴィッド・ヒル

僕らの事情。

15歳のネイサンと、筋ジストロフィーという難病を抱えたサイモン。まっすぐな視線を持つ二人の少年の友情だけでなく、それに真っ向から向き合うおとなたちの姿勢にも気圧される。
サイモンの病気の行く末について話すネイサンとその母親の会話。世の中はとても不公平で、元気でいる自分に罪悪感で頭がいっぱいになるというネイサン。
「だけど、罪悪感を覚えるのと同時に、喜んでもいる。ぼくは大丈夫でよかった、悪いところが何もなくてよかったって」
「それでいいのよ。だれだって喜ぶどころか、うれしくてたまらなくなるはずよ。だってそのとき、この世界が急に、なんだかすばらしくて、きらきら輝いていて、すてきなことでいっぱいに思えてくるんだから」
「そうでしょう?人は喜びと悲しみを同時に感じることができるの。言っていること、わかるわね?」
心を打たれる。

「象の消滅」 短篇選集 1980-1991

何度も読む。「眠り」や「納屋を焼く」「午後の最後の芝生」「沈黙」等々、いい短篇がたくさん。


「どうか鋭くあろうと思わないで下さい。文章というのは結局は間にあわせのものなのです。」
「ほとんどの場合、物事のリアリティーというのは伝えるべきものではないのだ。それは作るべきものなのだ。そして意味というのはそこから生まれるものなのだ。」(『窓』より)



あと読んだ漫画。失踪日記吾妻ひでお

失踪日記

「好きなことやってないやつの顔はゆがんでいる」という言葉。
実際に著者が経験したホームレス時期、アル中時期を明るく描いているけれど・・・。シアナマイドとかAAとか出てきて昔を思い出して暗くなった。


図書館にて借りた本。

ウィンディ・ストリート (ハヤカワ・ノヴェルズ) じゃがいも料理


サラ・パレツキーのヴィクシリーズ新刊が出たので早速。今夜から読み始める予定。楽しみー。単行本で上下段450頁、持ち歩くのはちょと辛いので寝る前本決定。
高山なおみのじゃがいも料理。じゃがいもづくしで見てるだけでもほくほく。シンプルで親しみのあるレシピ満載で嬉しい。



もう一冊、高山さんの最新日々ごはん、こっちは購入。
日々ごはん〈6〉


本棚にどんどん増えてく日々ごはん。3巻だけ買いそびれてるので今度買おう。毎週のように高山さんの日記で読んでいるけれどやっぱり手元に置いておきたい本たち。気の向いた時にぱらっと好きな箇所を好きな分だけ読めるしあわせ。そういや日記の方に7巻の装丁のことが書かれていたなー。7月に出るみたい。早い。