読了。

本


東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~


よくあるいわゆる泣かせ本だと思って読んだけどやっぱり泣いた。これがフィクションの小説だったら多分読まなかっただろうと思う。リリーさんに関しては今までにエッセイを一冊読んだだけでどんな人なのか知らなかったけれど、このお母さんに育てられたリリーさん、というイメージが強く残るような本になった。何かの賞を獲っただとかそういうのはどうでもよくて、むしろ読む前はあざとい系じゃないかと勝手に思っていたが、とても素直に母親のこと、父親のことを言葉で残した作品であり、それは形はかわっていてもとてもとても素敵な家族で、読みながら子供の頃のこと、自分の家族のこともあれやこれや思ったりした。死んだ父のこと、もっと知っていたかったと思ったりもした。


わたしを離さないで


読後感がすごいです。すごい。
読み始めてしばらくはわけもわからず、徐々になんとな〜く、明らかになってくる物事、背景。なんかもううまく言えない。
解説での柴田元幸さん曰く「細部まで抑制が利いていて、入念に構成されていて、かつ我々を仰天させてくれる、きわめて稀有な小説」―まさに。
Never let me go...わたしを離さないで。ああ、ちょっと、かなりきました。かなり良かった。他の作品も早く読みたい。次は「わたしたちが孤児だったころ」を読むつもり。