読了。

  • 61. 女の産みどき/大内悦子

女の産みどき


この手の本は対象者を十把一絡げで分類していそうなイメージがあって普段あまり手にとらないけど、この本は面白かった。「産みどき」という今の私にはちょっと素通りできない分野で手にとってみたら、これが結構ためになる話がいっぱい。「子供を産む」ということについてだけでなく、ものの考え方、ものや人への依存の仕方などなるほどと思うことがたくさん書かれていた。今の自分には何が必要か。こんなんでいいのかなと思いながらなんとなく過ぎていってる日々も、思考ひとつで新たな面が見えてくる。逆に言えば、良くない思考でいるといずれそれが表面に姿を現す。
育児休暇をとった男性の育児日記がとても興味深かった。男の人も、一生のうちのほんの少しの期間でもこういう経験ができる社会であれば、世の中は変わるんだろうと思う。


わたしたちが孤児だったころ (ハヤカワepi文庫)


図書館で借り直して読み切る。最後まで読んでよかった・・。「わたしを離さないで」を読んだ時と同じく、読み始めて物語の方向性を掴むまで少し時間がかかる。400頁もあるので途中で挫折してしまいそうになるけど。中盤を過ぎた頃からぐっと読み進む。半分からはあっという間。この人の書く物語の奥行き。すごい作家だとあらためて思う。推理小説では全然なくて、嬉しい裏切り。