読了。


長崎くんの指


全体に漂う雰囲気は掴みどころがない感じなのに知らぬ間にしっかり心を掴まれてる。読みやすくてすぐに読んでしまえる小説ってそれだけ記憶から消えるのも早いのだけど、この小説はどの篇も映像で追ったようにいつまでたってもしっかり記憶に残っているような感じ。「アマレット」でのひとつだけとうめいな観覧車の箱。「横穴式」のいが坊とぐり坊のぞっとするほどつめたい手。コキリコ・ピクニックランド。いい小説。


  • 71. それからはスープのことばかり考えて暮らした/吉田篤弘


それからはスープのことばかり考えて暮らした


あーもうこのお話大好き!好き。いつまでも読んでたい。
オーリィ君はスープのことばかり考えて暮したのだろうけど、サンドイッチ好きな私は最初からずっとサンドイッチのことばかり考えて読んでいた。(そのせいで昨日も今日もお昼ごはんはサンドイッチになった。)トロワのじゃがいものサラダのサンドイッチ、食べたい。安藤さん、マダム、若いあおいさん、おばあちゃんのあおいさん、リツ君。みんな素敵すぎる。
前に読みたいと思ってたフィンガーボウルの話のつづきもやっぱり読もう。すっかり忘れていた。
今は極上掌篇小説を読み中。こっちも面白いし。