ニコルソン・ベイカー2冊。


中二階 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

中二階 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)


もしもし (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

もしもし (白水Uブックス―海外小説の誘惑)


岸本佐知子翻訳本。このミクロ思考、すごい。「中二階」はお昼休みにオフィスに戻るためにエスカレーターで1階から中二階まで行く間のある男の思考の話し。数十秒が一冊になったわけですな。すんげー、ナノ小説。「もしもし」の方はテレクラ(懐かしい響き)みたいなので知り合った男女の電話での会話のみで成立した小説。こっちもナノ。会話以外は何にもなし。お互いのひとり遊びのネタとかばんばん飛び交う、面白い。二人ともどんだけー想像力たくましすぎ。女がシャワーで一人つまびく時(この言い方がミソ)の話、イきそうになったら口の中にお湯をいっぱい溜めるってのがリアルだなーと思った。この人の本は好きか嫌いかはっきりわかれそう。嫌な人はうざくて読めないだろうけど、私は大好き。はまった。