ハチ公の最後の恋人 吉本ばなな
インドからやってきて再び帰っていくハチと、ハチの最後の恋人になる事を受け入れるマオの物語。
初めて読んだ吉本ばななの作品。最初、この人の言葉の紡ぎ方にちょっと抵抗を感じたけれど、読んでいくうちに少しづつ慣れてきた。
ストーリーがどうこう言うより、ちょっとしたセリフにどきっとさせられる。
マオが友達になったミキちゃんの「私の内側は大丈夫」という自分自身のおまじないの言葉。
ハチの言葉を信じるマオの「本当についた嘘よりもっと悪いことは、自分の考えで人を動かそうとすること。他人の考えがいつのまにか自分の都合いいように変わる事を望むこと」の言葉にちょっとドキッとしてみたり。
ハチが悲しい時に口ずさむ『if I was your girl friend』という曲の歌詞が出ていて、知らない歌だったけどとてもいい歌詞だった。
もしも僕が君の女友達だったら
君が忘れてしまった 僕に言った言葉を全て思い出してくれる?
もし僕がきみの男ならもしも僕が君の親友だったら
君の世話を焼かせてくれる?
それから
君の親友でなければできない全てのことをさせてくれる?君の親友でなければできないこと
もし僕が君の女友達だったら
君を着飾らせてくれる?僕が言いたいのはつまり
君が出かけて行ってしまう前に 一緒に服を選ぶっていうことだけど君が頼りないって言いたいんじゃない
だけど たまに
たまに恋に落ちると そういうことってあるでしょう?もしも僕が唯一 君のただ一人の友達なら
君が誰かに傷つけられた時 僕のところに駆けこんでくれる?
その誰かっていうのが 僕だったとしてもときどき思いを馳せてしまうんだ 本当にそうだったら
僕らがどんなに幸せになれるかっていうこと
調べてみたらTLCが歌っているらしいが、なんとプリンスが作っているではないか!さすがプリンス、いい詩書くなぁ。
プリンスが歌っているのを聴いてみたいな。